吹田市で設計活動をしています弓場と申します。
江坂に、私が設計しましたアトリエ兼自邸があり、5階建ての特徴ある建物なのですが、
その紹介はまた後日に改めることにしまして、今回は、玄関廻りについてお話ししたいと思います。
先日、奈良県で竣工した住宅です。
このあたりに建っている少し大きめの住宅は、通常、塀+門屋で住宅を取り囲み、前栽(庭)で
家を囲むというのが、一般的となっています。
今回、お施主さまのご要望で、駐車スペースを5台とったという関係もありますが、敷地を有効
に使うため、塀を作らず、建物を道路際まで寄せました。
ただ、塀を作っていないとはいえ、いきなり道路から玄関では、風情がなさすぎますので、一旦、
『エントランスコート』を作ることにしました。
写真右側にある格子戸が玄関です。
このエントランスコートは、一部、屋根をくり抜いていますので、木を植え、明るさも十分に取り込むことができます。また、道路から一歩中へ入ったところに玄関があるため、防犯面においても安全な造りとなっています。
小さいお子さんがいる家庭では、子供が突然道路に飛び出す、というような心配も防げますので、
思った以上の役割を担ってくれるスペースです。
玄関前にこうしたちょっとしたコートを作ることによって、生活に潤いが増し「庭を通って玄関に至る」というこの地域のしきたりも、うまく取り入れることができたように思います。